
トイレの漏水には様々な原因がありますが、その一つの原因として、フロート弁の劣化があげられます。トイレを使用してない時でも便器内に洗浄水が流れ続ける場合は注意が必要です。今回は、TOTO製品のトイレ(S710/S721/S730/s731/s516/s517/s518)について解説します。
Contents
1. フロート弁劣化による主な不具合・症状
1-1. 代表的な症状
フロート弁が劣化すると、以下のような症状が発生します。
- 便器内に水が流れ続ける
- タンクに水がたまりにくい
- トイレを流した後の水の止まりが悪い
- タンク内から常にシューシューと水の流れる音がする
1-2. なぜフロート弁が劣化するのか?
フロート弁はゴム製のため、長期間使用すると ゴムが硬化し弾力を失う ことや、 汚れや異物が付着する ことで適切に密閉できなくなります。その結果、水漏れが発生します。
2. 故障の原因(経年劣化・異物詰まり)
2-1. 経年劣化
フロート弁の寿命は 5~10年程度 です。長年使用すると以下のような変化が起こります。
- ゴムが硬くなり、密閉性が低下
- 亀裂が入ることで水漏れ発生
- タンク内部の水質によってゴムが溶ける
2-2. 異物詰まり
フロート弁の周辺に異物が入り込むと、弁がしっかり閉まらず水が漏れ続けることがあります。主な異物の原因としては、
- タンク内部の ゴミや錆
- 節水のためにタンク内に入れた ペットボトルの破片
- タンク内で発生した 水垢や藻
これらの異物がフロート弁の隙間に挟まることで水が流れ続けることがあります。
3. 修理に必要な工具
フロート弁の交換は、特別な工具は必要ありません。以下の道具があれば作業可能です。
- モンキーレンチ(止水栓の操作用)
- プラスドライバー(タンクの蓋を固定するネジがある場合)
- ゴム手袋(ゴムが手に付着するのを防ぐ)
- バケツ(万が一の水漏れ対策)
- 雑巾(作業中に水がこぼれた場合に拭く)
4. 修理時間の目安
初心者でも 30~60分程度 で作業可能です。経験者であれば 15~30分 で交換できます。
5. 修理手順(止水~試運転までの流れ)
5-1. 止水
- 止水栓を閉める
- タンクの給水管の根元にある止水栓を時計回りに回して水を止める。
- タンクの水を流し切る
- レバーを操作してタンク内の水を完全に流し、内部を空にする。
5-2. フロート弁の交換
- タンクの蓋を開ける
- 古いフロート弁を取り外す
- チェーンを外し、弁を取り外す。
- 新しいフロート弁を取り付ける
- 取り外した逆の手順で新しいフロート弁を装着。
5-3. 試運転
- 止水栓を開けて給水開始
- タンクに水が溜まるのを確認
- レバーを操作し、正常に流れるかチェック
6. プロに頼んだ場合の費用
フロート弁の交換を業者に依頼すると、
- 部品代:1,500円~3,000円
- 作業代:5,000円~10,000円
合計で 6,500円~13,000円程度 かかります。
自分で修理すれば 部品代のみ で済むため、大幅な節約が可能です。
7. 総括(ワンポイントアドバイス)
7-1. フロート弁交換時の注意点
- ゴム手袋を使う
- フロート弁のゴムは汚れやすいので、手が汚れるのを防ぐために手袋を着用。
- チェーンの張りを調整
- フロート弁のチェーンは 少し緩めに設定 することで、引っかかりを防ぐ。
- 定期的な点検を行う
- 3~5年ごとにフロート弁の状態を確認し、異常があれば早めに交換。
まとめ
トイレの漏水は、フロート弁の劣化が原因で発生することが多く、 自分で簡単に修理できる 範囲のトラブルです。
交換作業自体は30分~1時間程度で完了し、 業者に頼むよりもコストを抑えられる ため、ぜひチャレンジしてみてください。
もし不安がある場合は、無理をせずプロに依頼するのも選択肢の一つです。状況に応じて適切な対応を行いましょう!
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